Search This Blog

目を閉じても「ペルソナ」がイメージできるまで落とし込めているか - 日経ビジネスオンライン

商品設計やサービスのデザインをする際、たびたびキーワードとしてあがる「ペルソナ」。知ってはいても、いまいち使いこなせていない人も多いはず。この設定がブレると、ビジネスの成功から遠のいてしまいます。今回は、ペルソナの設定方法について解説します。

 前回「『カスタマージャーニー』で徹底的に顧客に寄り添う」で、顧客をより深く理解するためのさまざまな手法を紹介しました。「ペルソナ」は、それらを使いこなす上で起点となるものです。

ペルソナとは?

 ペルソナとは、架空に設定した人物像(顧客)を指します。

 ペルソナの語源は、ラテン語で仮面を意味する「persona」。精神科医のユングは、社会生活に適応するために人間が仮面をつけ、求められた役割を演じていると考え、心理学上、ペルソナを重要な概念と位置付けていました。

 転じて、ビジネス局面において、自社の顧客として典型的なタイプ、あるいは必ず買ってほしい顧客という意図でペルソナという顧客像を設定するようになりました。

なぜペルソナを設定する必要があるのか?

 顧客について議論していてかみ合わないのは、往々にしてお互いの顧客のイメージが異なっているからです。

 通常、どんなビジネスにも、ビジネスモデルが存在します。ビジネスモデルの定義の1つとして、元米ハーバード・ビジネス・スクール教授のクレイトン・クリステンセン氏らが提唱した「ビジネスモデルの4つの箱」があります。

 クリステンセン氏らは、ビジネスモデルを「CVP(Customer Value Proposition)」「利益モデル」「プロセス」「経営資源」という4つの要素で定義しました。

 CVPは、ビジネスの事業コンセプトに位置付けられます。

 CVPは、さらに「顧客」と「提供価値」に分解されます。つまり、「どんな顧客(のニーズ)に対して、どのような価値を提供するのか?」が事業コンセプトといえます。ビジネスとして成立させるためには、この2つの要素がフィットしていなければなりません。

 では、顧客と提供価値のどちらを先に検討すべきでしょうか?

 実際のところ、どちらもあり得ます。王道のパターンは、顧客のニーズに合わせた提供価値を考えることでしょう。他方、自社の技術やノウハウといった強みを生かしてビジネスを考えていく場合は、提供できる価値が先に設定され、それを価値と感じる顧客を探すという順番で考えることもあります。

 ここでは、王道のパターンを例に説明していきます。

 何よりも顧客のニーズを見つけることが必要であるため、まずは顧客を理解することが起点となります。ここでペルソナを設定することが有効なのです。ビジネスを提案する際にペルソナが不明瞭なままだと、あらゆる顧客のニーズに応えようと提供したい価値を盛り込み過ぎ、ビジネスモデルの特徴が見えづらくなることがあります。

 そうならないためにも、大胆に顧客を絞り込むことが必要です。つまりペルソナを設定する必要があるのです。

Adblock test (Why?)


からの記事と詳細 ( 目を閉じても「ペルソナ」がイメージできるまで落とし込めているか - 日経ビジネスオンライン )
https://ift.tt/OjfdyzG


Bagikan Berita Ini

0 Response to "目を閉じても「ペルソナ」がイメージできるまで落とし込めているか - 日経ビジネスオンライン"

Post a Comment

Powered by Blogger.