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転職先に「半年待って」はアリ? 交渉するならここがポイント。空白期間にビジネス感覚を保つ秘訣も - Business Insider Japan

「入社までの間、週1回でも隔週1回でもかまわないので、業務委託として関わってもらえますか」

半年間まるまる空白とせず、つながりを保っておくことで入社辞退を防ごう……というわけです。

Aさんも、状況によっては、応募企業にこの提案をしてみてはいかがでしょうか。

もし企業側が「ぜひ入社してほしいが、半年も待つのは……」と難色を示したら、「入社までの間、業務委託として週1回くらいのペースで関わる形ではいかがでしょうか」などと交渉してみるのです。

半年空ける理由が「短期留学」だとしても、今ならリモートでどこからでもミーティングに参加することは可能でしょう。

もしかすると、「そういう形なら待ってもいい」と受け入れられる可能性があります。

もちろん、半年間学んだことを活かして相手企業にどのように貢献できるかをプレゼンすることも大切です。

もしかするとAさんには「半年間、ただ勉強に集中したい」という気持ちもあるかもしれません。

ですが、Aさん自身にとっても、ビジネスから完全に離れないほうがいいと思います。

半年間もビジネスから切り離された生活をすると、元に戻すのが大変です。1カ月でもなかなか難しいでしょう。お盆や年末年始など1週間~10日程度の休みであっても、仕事を再開して1~2日は「リハビリ」が必要と感じる人は多いのではないでしょうか。

企業としては「走っている電車にスッと飛び乗ってほしい」と考えています。

ご自身がビジネス感覚を鈍らせないようにするためにも、転職先企業、あるいはそれ以外の企業ででも、ビジネスとの接点を持ち続けることをお勧めします。

森本さん語録2

ブランク期間の過ごし方については、この連載の第29回でも詳しくお話ししています。

交渉により待ってもらえるケースも

ここまで厳しめのお話をしてきましたが、最後に「市場価値が高い人材であれば融通をきかせてもらえるケースはある」という事例をお伝えしましょう。

マーケティング職のBさんの場合、9カ月間、転職先への入社を待ってもらえました。

Bさんは入社を希望するX社に対し、このように交渉したのです。

「これからZ社に入社する。そこで9カ月間、新しいノウハウをキャッチアップしたうえで御社に入社したい。それまでの9カ月間は、月2回、業務委託として御社に関わる形ではどうか」

Z社を踏み台にするようで、一見モラルに反するように見えるのですが、実はZ社側もBさんの希望を快諾していました。

「9カ月間、当社のプロジェクトに貢献してくれればいい。副業もOK。その後は他社に行ってもかまわない。けれどその後も、副業で当社を手伝ってほしい」と。

こうしてBさんは、自身のスキルを活かしてZ社のプロジェクトに貢献しつつ、新しい経験・スキルを獲得。自身の人材価値をさらに高めたうえで、9カ月後、X社に正式入社を果たしたのです。

企業が求める経験・スキルを持っていて、お互いのメリットがうまく噛み合えば、このような交渉が成立するケースもあるわけです。

企業選び、そして交渉の仕方によっては、Aさんの希望は叶えられる可能性があるでしょう。

内定が出た企業といい形でご縁が続くよう、お互いにとってプラスになる提案を心がけてみてください。

※転職やキャリアに関して、森本さんに相談してみたいことはありませんか? 疑問に思っていることや悩んでいることなど、ぜひこちらのアンケートからあなたの声をお聞かせください。ご記入いただいた回答は、今後の記事作りに活用させていただく場合があります。

※本連載の第84回は、8月22日(月)を予定しています。

(構成・青木典子、撮影・鈴木愛子、編集・常盤亜由子)


森本千賀子:獨協大学外国語学部卒業後、リクルート人材センター(現リクルートキャリア)入社。転職エージェントとして幅広い企業に対し人材戦略コンサルティング、採用支援サポートを手がけ実績多数。リクルート在籍時に、個人事業主としてまた2017年3月には株式会社morichを設立し複業を実践。現在も、NPOの理事や社外取締役、顧問など10数枚の名刺を持ちながらパラレルキャリアを体現。2012年NHK「プロフェッショナル〜仕事の流儀〜」に出演。『成功する転職』『無敵の転職』など著書多数。2男の母の顔も持つ。

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